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ボブ・ディランは何を歌ってきたのか (ele-king books)

ボブ・ディランは何を歌ってきたのか (ele-king books)

ボブ・ディランは何を歌ってきたのか (ele-king books)

¥1,944
Lにて
本当に久々に、ディラン関連の本を買った気がする。このテの本はもう読んでも仕方がない気がずっとしてたのだ。L&T以降は特に。でも今回は買ってみた。

《読後》
NeverEndingTourは'90~'94頃、低迷&迷走期だったと思う。その大きな要因の一つがドラムのウィンストン・ワトソンをはじめとするつまらないバンドメンバーの演奏にある、とずっと思っていた。それに加えてディラン自身の意欲も著しく落ちてるんじゃないかという気もしていた。ブートの音源なんかをよく聴いていたが、正直言って聴いててツライ時期だった。
自分が初めてディランを見たのはそんなツライ時期、'94の来日時で、初めて見るディランに興奮したのは確かだが当時のディランの日本における立ち位置というか存在感は結構微妙で、一般的にはそんなに注目もされてなかった記憶がある。
演奏はやっぱり単調でつまらなかった。全部の曲がろくにアレンジもされずにただただ冗長にだらだら演奏され、歌はとっくに終わってるのに延々と意味の無い気まぐれなソロ、特にディランのヘタクソなギターが何コーラス分も続くので盛り上がりもせず(あれをJAMなんて呼びたくない)、あげくの果てに、この本にも書いてある通りエンディングはだんだんテンポがゆっくりになっていって最後は「ジャーーーン!ジャーーーン!ジャーーーーーーーーーーーン!!」で終わるのだ。本当に全部の曲がそうなのだった。ブートで聴いていて覚悟はしていたが、現物を観るとさすがに面食らった。結局、一番心に残ったのはアコースティックセットの"タンブリンマン"だった。この頃の数年は、バンドのメンバーにもどうしようもなかったんではないか?もう親方の好きにさせとくしかしょうがない、といった感じにも見えた。
この時期の停滞の理由が、この本を読んで少し分かった。要はディランのだらしない私生活の影響だったようだ。アルコールに溺れていたらしいというのは他の本でも読んだ気がする。そして啓示を受けたんだかなんだか知らないが、とにかく演奏活動を続けるという、どんな演奏内容であっても一切顧みず、反省も改善もせず、ひたすらツアーを続けることに生きる道を見いだしていたんだな。
'97年の来日公演ではドラムが交替していて演奏がタイトになり、見違えるほど良くなっていたので本当に嬉しかった。ディランの声も張りを取り戻したように聴こえた。'01年も良かった。それ以降は観てない。