なぜ時代劇は滅びるのか (新潮新書)

なぜ時代劇は滅びるのか (新潮新書)

なぜ時代劇は滅びるのか (新潮新書)

Lにて
¥777
切実な思いはすごく伝わるし共感するし賛同する一方、これも運命、仕方ないのかなと諦めてる自分もいる。というのも、今現在多くの文化・芸能がこのようにして廃れつつある(又は劣化しつつある)し、実際に過去廃れていった文化は人類の歴史の中で無数にあるはずだからだ。たかだか映画(+TV)が始まって100年程度の中の一ジャンルの、最も良かった一時期を永遠にとどめておく事なんて不可能だ。何が変わったといって結局、人の心が変わった。善い悪い以前にそれは自然環境と同じく絶えず動き続けているものだから、どんなにあがいてもその変化を止めることはできない。
個人的には古典落語が同じ状況だと思う。もともと昔から談志が警鐘を鳴らしていたのだが、志ん朝が死んだ時に初めて現状が取り返しがつかない状況である事が判明し、事態が好転しないままずるずると現在に至り、今の小三治が退場すれば、首の皮一枚で続いて来た伝統的な古典落語は本当に終わる。その後も形だけは続いて行くだろうが、伝統の断絶は永久に埋まる事は無いと思う。